2022-05-12 ニュース
国立研究開発法人科学技術振興機構 未来社会創造事業(大規模プロジェクト型)における 研究課題「クラウド光格子時計による時空間情報基盤の構築」に参画決定
アスタミューゼ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 永井歩)は、 国立研究開発法人科学技術振興機構 未来社会創造事業(大規模プロジェクト型)において、東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻教授 香取秀俊氏(以下、香取教授)がプログラムマネージャーを務める研究課題「クラウド光格子時計による時空間情報基盤の構築」(2018年11月〜2028年3月)に参画することが決定しましたのでお知らせいたします。
「光格子時計」とは、セシウム 原子時計を100倍以上凌駕する18桁の精度(300億年で1秒の誤差に相当)に達する超高精度の時計です。2001年に香取教授が考案し、2003年に世界に先駆け実証されました。その後、研究と実験を重ね18桁精度の可搬型光格子時計を東京スカイツリーに持ち込み一般相対論を検証し、その成果をNature Photonics誌に発表しました。光格子時計の実用化により、現在の「秒」の定義の精度をはるかに超える精度での新たな時間標準を創り出し、未来の通信技術や測定技術、これまで想定しえなかったタイムビジネス等への活用が期待されています。今回のプロジェクトでは、光格子時計による次世代の超高精度・時空間情報の共通プラットフォームの構築に向けた基盤技術開発とその応用、及び社会実装へ挑みます。
アスタミューゼは本プロジェクトにおいて、光格子時計の社会実装に向けた調査研究を主導し、潜在的アプリケーションの探索および、権利化のための知財戦略の策定に取り組みます。アスタミューゼが保有する大規模データを用いた機械的・俯瞰的な用途展開先領域候補の探索や、新規事業創出手法を発展させ、将来のニーズやマーケットが明瞭でない不連続なイノベーションの種を社会実装につなげるための、規範的な手法を開発いたします。その結果、本プロジェクトの推進に加え、イノベーションが育ちにくいとされてきた日本においてイノベーションを量産する土壌を培う効果も期待されます。
香取秀俊教授について
東京大学 大学院工学系研究科 物理工学専攻 教授
理化学研究所 香取量子計測研究室 主任研究員/
光量子工学研究センター時空間エンジニアリング研究チーム チームリーダー
ご経歴: http://www.amo.t.u-tokyo.ac.jp/ynbw/pdf/katori.pdf
プロジェクトホームページ
「クラウド光格子時計による時空間情報基盤の構築」
https://www.katori-project.t.u-tokyo.ac.jp/index_j.html
関連リンク
国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)様のホームページ
https://www.jst.go.jp/
JST様 未来社会創造事業のホームページ
https://www.jst.go.jp/mirai/jp/
JST様 未来社会創造事業(大規模プロジェクト型)技術テーマ
「通信・タイムビジネスの市場獲得等につながる超高精度時間計測」
https://www.jst.go.jp/mirai/jp/uploads/saitaku2018/JPMJMI18A1_katori.pdf
JST様 事業成果-ナノテクノロジー・材料(2021年5月更新) 「光格子時計が時計の概念を変える」
https://www.jst.go.jp/seika/bt57-58.html
東京大学ホームページ
時計の概念を巻き直す「光格子時計」
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/features/f_00063.html
本件に対する問い合わせ
アスタミューゼ株式会社
E-Mail: press@astamuse.co.jp