2021-08-10 プレスリリース
領域・産業横断的に、銘柄/企業が保有する技術の炭素削減貢献および技術競争力を可視化する「炭素削減インパクトスコア」を提供開始
アスタミューゼ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 永井歩)は、領域・産業横断的に、炭素削減貢献が高く、技術競争優位性が高い銘柄/企業を可視化する「炭素削減インパクトスコア」を開発し、提供開始することをお知らせいたします。
近年、気候変動問題に対する世界的な関心が一層高まる中、気候変動の主因となる炭素排出を抑制するため、機関投資家を中心として、石炭関連企業や石炭火力発電を行う電力会社等炭素集約的な銘柄/企業から投資の引き揚げや、投資対象から除外する動き(ダイベストメント)が足許で活発化しています。一方で、欧米の機関投資家を中心に、投資候補先の保有技術や事業が、自社サプライチェーンから排出されるCO2削減に留まらず、他社が排出するCO2に対してどれだけ削減貢献できるかを評価した上で投資を判断するといったポジティブスクリーニングの動きが広まりつつあります。
「炭素削減インパクトスコア」について
アスタミューゼでは、特許/論文/ベンチャービジネス投資/各国政府の研究開発投資(グラント)情報等約7億件もの膨大な自社保有データベースに加え、多様なバックグラウンドを持つテクノロジーアナリストの知見ならびに機械学習を活用することで、領域・産業横断的に、炭素削減貢献が高い技術を俯瞰的/客観的に整理の上、技術別の炭素削減ポテンシャルを定量化(A)しています。
また、弊社独自の特許スコアリングを活用し、これら炭素削減技術毎に企業や大学・研究機関が保有する特許/技術を定量化することで、技術別での企業の特許/技術競争力を可視化(B)しています。
「炭素削減技術の炭素削減ポテンシャル」(A)および「銘柄/企業の保有特許/技術競争力評価」(B)の掛合わせで算出される炭素削減スコアを活用することにより、炭素削減ポテンシャルが高く、かつ銘柄/企業の特許/技術競争優位を発揮できる分野を探索が可能になります。
「炭素削減インパクトスコア」を用いた分析事例紹介
特定の炭素削減技術における、銘柄/企業間の炭素削減インパクトスコア比較をすることにより、銘柄/企業の、特許/技術競争力を可視化できます。例えば、水素システム/インフラ技術では、今回の分析対象企業の中では旭化成が最も競争力が高いことがわかります。このように、本スコアを活用することで、炭素削減貢献が高く、競争力がある銘柄/企業を探索することが可能となります
また、同一銘柄/企業における炭素削減技術間のスコア比較により、ある銘柄/企業にとって有望性の高い技術を可視化することもできます。住友化学を例にとると、CO2吸収/分離/保存可能な素材がもっとも炭素削減貢献が高い技術であり、次いで水素システム/インフラの炭素削減貢献が高いことがわかります。銘柄/企業内での事業ポートフォリオ見直しやリソース配分を検討する上で、本スコアを活用することで、炭素削減を最大化する事業/リソース配分が可能となります。
脱炭素・低炭素領域における事業会社、及び金融機関/投資家向け支援メニュー(例)
(1)金融機関/投資家向け
- 脱炭素・低炭素関連ファンド組成/ポートフォリオ評価・リバランス支援/インパクト評価・投資支援
- グリーンボンド/クライメート・トランジション・ファイナンス/グリーン・ローン組成・評価支援
- 脱炭素・低炭素関連技術を有する企業抽出支援/ソーシングスクリーニング/脱炭素・低炭素技術DD
(2)事業会社向け
- 自社の強みを活かしたR&Dテーマ探索/自社保有技術の用途展開先の初期的スクリーニング
- 自社の事業ポートフォリオ/リソース配分の最適化支援
- 有望技術保有プレーヤー(ベンチャー、大学・研究機関等)探索/オープンイノベーション戦略策定支援
提供形態
炭素削減インパクトスコアは、本スコアを活用した脱炭素・低炭素関連コンサルティング、データ提供等多様な提供形態をご用意しております。詳細はお問い合わせください。